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2005.08.12
CATVネットワークで100Mbpsの高速通信を実証

Wideband DOCSIS (ワイドバンド・ドクシス) システムのフィールド実験を行いました

アリス・インターナショナル・ジャパン株式会社と宮城ネットワーク株式会社(愛称:ケーブルテレビ キャベツ)との合同でWideband DOCSISシステムのフィールド実験を行い、最大スループット95.7Mbpsの高速通信を実証しました。この実験には株式会社コアラテレビ、北ケーブルネットワーク株式会社も同席し、高速通信の確認を行いました。

Wideband DOCSISシステムは米国・ARRIS社(アリス社)が開発したもので、現状のCATVネットワークを用いて、下りチャンネルを束ねることでFTTHよりも高速な通信(最大32チャンネル 1.2Gbps)を実現するシステムです。

フィールド実験は、宮城ネットワーク株式会社の放送及び通信サービスを行っているネットワーク環境下で、センター側にワイドバンド対応CMTS(シー・エム・ティー・エス) C4(シー・フォー)を、端末側にワイドバンド対応ケーブルモデム(試作品)を設置し、下り4チャンネルを束ねたシステムで行いました。

今回の実験結果は、CATV がWideband DOCSISシステムによりFTTHと同等以上の高速化が可能なことを実証したもので、ケーブルテレビ局は今後FTTHに対する競争力を大幅にアップさせることが可能です。

シンクレイヤは、日本国内のケーブルテレビ局にアリス社のCMTSを300台以上納入した実績を持ちアリス社と日本国内販売のパートナーシップを提携しています。またワイドバンド対応ケーブルモデムは今年度中の製品化を予定しています。

Wideband DOCSISシステムとは

ケーブルテレビ先進国のアメリカでケーブルテレビ局のセンター装置・次世代型CMTSのナンバーワンのシェアーを持つ米国・ARRIS社(アリス社)が開発。CATVインターネットの業界標準であるDOCSIS(ドクシス)規格の次期バージョンとされるDOCSIS3.0の主要技術として有力視されています。従来のDOCSIS方式との下位互換性を保つことから、現在行っているインターネットサービスとの同時運用が可能で、使用するARRIS社のCMTS C4が導入済みであればソフトウェアの変更とWidebandチャンネルのグループ設定を行うだけで、ローコストでアップグレードが行えます。

接続イメージ図

ARRIS Widebandトライアル チャンネルアロケーション

上りチャンネル
  • 上り信号①~③はリンクアップの為に必要
  • リンクアップ後は、上り信号④で動作
下りチャンネル

上り帯域設定内容

 中心周波数周波数帯域幅変調方式
30.4MHz800kHz16QAM
35.2MHz800kHz16QAM
39.6MHz800kHz16QAM
40.8MHz1.6MHz16QAM

下り帯域設定内容

 中心周波数周波数帯域幅変調方式
491MHz6MHz256QAM
503MHz6MHz256QAM
515MHz6MHz256QAM
527MHz6MHz256QAM